イタリア編 第1回 ETR575
イタリア編 第2回 ETR500
最新型ではあるが、最高速度は第1回で取り上げたETR575電車(360km/h)よりも遅い250km/h。編成中の車両も7両と短い。これはETR575を置き換える事が目的の車両ではなく、ETR575では過剰スペックになってしまう在来線を走る路線にNTV社が参入する為だ。
この列車はETR575と同じくアルストム製だが、フランスで造られた訳では無い。2000年、アルストムに買収されたフィアット鉄道部門の工場で造られたMade in Italyだ。旧フィアット社では山岳地帯を高速で走る為、振り子装置を搭載したペンドリーノシリーズを製造していた。このETR675はペンドリーノの流れを組む車両だが、振り子装置は搭載していない。前面形状こそ異なるが、車体及び車内のレイアウトは国鉄のETR600をベースにしている。
床下機器は振り子式車両特有の斜めに窄んだデザイン |
諸元
運行会社:NTV社
車両タイプ:動力分散式高速列車
車両タイプ:動力分散式高速列車
製造メーカ:アルストム社(旧フィアット)
製造年:2015年〜2016年
編成:7両編成
最高速度:250 [km/h]
軌間:1,435[mm](標準軌)
車外表示器
車外表示器は三色LED4段。各ドアに設置されている。
表示内容は上段から列車番号、出発駅、終着駅、号車、各駅の到着時刻となっている。
表示内容は上段から列車番号、出発駅、終着駅、号車、各駅の到着時刻となっている。
車内インテリア
一等にあたるPrimaの車内。座席配置は基本的にETR575と変わらない2-1の集団見合配置だが、車体断面が振り子式車両特有の紡錘状に上下を絞る構造のため狭く感じる。
シートは本体色やヘッドレストの有無、皮生地のストライプなど細部は異なるが基本的にイタリア国鉄のETR600電車の一等車と同一である。
シートのデザイン以外にも室内灯やLCD車内表示器、机に至るまでETR600との共通点は多い。
シートは本体色やヘッドレストの有無、皮生地のストライプなど細部は異なるが基本的にイタリア国鉄のETR600電車の一等車と同一である。
シートのデザイン以外にも室内灯やLCD車内表示器、机に至るまでETR600との共通点は多い。
他者様のサイトですが、ベースとなったETR600電車の車内に関する記事が有りましたのでご紹介させて頂きます。
http://www.trainfrontview.net/eu/he.it600.htm (※外部サイトに飛びます)
http://www.trainfrontview.net/eu/he.it600.htm (※外部サイトに飛びます)
あとがき
今回乗車したETR675は第1回及び2回で紹介した高速新線を300km/hで爆走する高速列車とは異なり、車内の雰囲気や運行形態も含め日本で言う所の在来線特急の様な印象を受けた。振り子装置は恐らく同車系にも搭載は可能なのだろうが、メンテナンス費用などを考慮した上で効果が薄いと判断されてしまった事は残念だ。
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