鉄道発祥の国イギリス、その鉄道の今を伝えるこのコーナー。第二回は日本の日立製作所が増備中の次世代特急車クラス 800のGWR所属編成を紹介する。
この列車は日立製作所がイギリスの次期主力特急列車として設計された車両で、気動車タイプや電車タイプなど様々なバリエーション展開が可能な設計となっている。
営業開始時こそ空調の不具合やエンジンの出力不足等の問題に巻き込まれたが、現在は着々と勢力を伸ばしローンチカスタマーであるグレートウェスタン鉄道(GWR)では0番台36編成、3次車21編成が引き渡されている。また、前述のエンジンの出力不足に対応する為、エンジン出力をアップしたクラス802が計36編成活躍している。
諸元
車両タイプ:動力分散式特急型ハイブリッド気動車
製造メーカ:日立製作所
製造年:2017年〜
編成:(0次車) 5両編成、(3次車) 9両編成
最高速度:(電化区間) 201 [km/h], (非電化区間) 185 [km/h]
制御方式:IGBT素子VVVF制御インバータ
軌間:1,435[mm](標準軌)
標識灯
標識灯は日本の新幹線でも導入されている多灯式LEDユニット。
側面表示器
側面表示器は三色LED4段で行先の他、号車、出発時刻、次の停車駅、情報表示を行う。
当該車系は増結を行う為、号車が運用によって異なるので注意が必要だ。
車側灯
車側灯の色はアンバー、砲弾形LEDをレール方向と枕木方向に配置している。拡散板は用いておらず、LEDの粒が視認できる。
ドア
ドアは押しボタン式片開きドアが各車両片側2箇所設置されている。バリアフリー対策の為、幅の広いものとなっている。
車内インテリア
二等車
座席
座席は一等車、二等車共に集団見合配置のクロスシート。一等車の座席配列は2-1、二等車の座席配列は2-2。座面のクッションが従来の特急車両よりも薄くなっているのは、リサイクルが可能な材質で設計されている為だ。しかし、身体にフィットするようなデザインの座席は疲れを感じさせない構造になっている。
車内表示器
三色LED1段の表示器が車端部の鴨居に収まってる。この構造は日本の新幹線で良く見られる構造だ。
室内灯
室内灯はJR東日本E657系に見られるような間接式LED照明となっている。
また、車端部の天井が低い場所には写真のような直射式LED照明も設置している。
ダウンライト
車両のデッキ部ではLEDのダウンライトが足元を照らしている。車内の照明が明るい蛍光色だったのに対し、デッキは木目調の壁紙に合わせた温かみのある電球色となっている。
LNER所属クラス800
ロンドンノースイースタン鉄道(LNER)所属のクラス800は基本的な構造は変わらないが、ビュッフェコーナーが追加されている為、窓が一部塞がれている。
総括
現在進行形で増備されつつあるクラス800はイギリスに新幹線の製造で培ってきた技術を根付かせている。
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