兵庫県伊丹市と大阪府豊中市に跨る伊丹空港(大阪国際空港)は1994年に関西国際空港(以下関空)が開港してからも、大阪や兵庫を始めとする関西圏の空の玄関口として今なお多くの路線が就役している。空港周辺の騒音問題など紆余曲折はあったが、関空や神戸空港と比べて大阪市中心部に近く利便性が高い為、ビジネス客や帰省客に重宝されている。
かつてはジャンボジェットことB747も頻繁に飛来していた伊丹空港だが、2005年度からB747-400を除くエンジン3発以上の航空機の乗り入れが(VIP機を除き)規制されるようになり、現在定期運行で飛来する最も大きな機材はB777-300となっている。
展望デッキから眺める六甲山 |
また、伊丹空港は日本屈指の飛行機撮影スポットとしても有名だ。空港周辺には飛行機を撮影できるスポットが多く、滑走路に近い位置に行く事が出来る為、広角レンズから望遠レンズまで様々なレンズが活用できる自由度の高さが魅力の空港となっている。
今回はそんな伊丹空港の撮影スポットを二ヶ所紹介する。
1. 千里川土手
強い西風の影響で機首を左に振った状態で着陸している |
現在ではTVや旅行雑誌でも取り上げられた事により、家族連れやカップルの姿も多く平日でも賑わいを見せている。
・撮影の手引き
滑走路から非常に近い為、スマートフォンでも飛行機を撮ることが出来る。レンズの自由度が高く、広角レンズや魚眼レンズ、望遠レンズなどが活躍できる。レンズを使い分けることで飛行機単体だけでなく、人物や滑走路を入れた写真も撮ることができる。
《32L離陸》
JAL B777-300 (JA8944) |
《32L着陸》
ANA B777-200ER (JA744A) |
・ここで撮れる作品
ANA B767-300 (JA8669) ※2020年2月登録抹消済 |
ANA B787-8 (JA811A) ※初期塗装時の写真 |
・アクセス
宝塚大劇場と阪急5000系 |
以前は周辺に駐車場が無かった為、阪急電鉄 曽根駅からの徒歩ルート若しくは二輪車でアクセスする必要があったが、現在では有料駐車場が整備されている為、自動車でのアクセスが可能となった。
また、曽根駅からは路線バスが出ているが、運行本数が平日:7本、土日:3本と少なく、使い勝手はあまりよろしくない。
《公共交通機関》
《車》
有料駐車場あり
「オリックスパーキングスポット 千里川土手」
・まとめ
①焦点距離:撮影スタイルによる
②順光:32L着陸機を撮る場合、午前は東側、午後は西側が順光
③駐車場(有料):あり
④公衆トイレ:なし
➄コンビニ:あり(約450m)
2. 猪名川土手
「猪名川土手」は空港の北側に位置しており、先ほど紹介した「千里川土手」から滑走路を挟んで反対側の撮影スポットとなる。千里川土手が宝塚の山々を背景に写真が撮れるのに対し、猪名川土手は大阪の市街地をバックに撮ることができる。天気が良ければ梅田の高層ビル街も見ることが出来る。
・撮影の手引き
千里川土手と比べ滑走路端からの距離がある為、撮影には望遠レンズが必要となってくる。その為、カメラマンや家族連れの数は少ないが、土手を走るランナーが多いので邪魔にならない様に注意して撮影しよう。
・ここで撮れる作品
・アクセス
進入灯(右)が目印 |
周囲に駐車場がない為、自家用車で訪れる際は「エア・フロント・オアシス下河原」若しくは付近の有料駐車場に駐車してから徒歩でアクセスする必要がある。
「エア・フロント・オアシス」の駐車場は常に混雑しており、更には撮影地一帯が駐車禁止違反の重点取締区域の為、駐車場所には十分注意をする必要がある。
《公共交通機関》
《車》
駐車場なし
・まとめ
①焦点距離:600mm以上
②順光:午後
③駐車場:なし
④トイレ:なし
⑤コンビニ:なし
あとがき
リニューアル前の手荷物受取所 |
今回は大阪伊丹空港を紹介させて頂きました。非常に便利な空港なので飛行機の撮影以外でも関西へ遠征する際には必ずと言っていいほど利用しています。2020年8月には約50年ぶりにターミナルビルがリニューアルされ、空港内の土産店やレストラン等の店舗がさらに充実するようになりました。自由に旅行ができる世の中に戻ったら、また訪れてみたいと思っています。
次回投稿予定日
2021年2月12日(金)
参考文献
- 「全国空港ウォッチングガイド」出版社:イカロス出版、ISBN978-4-8022-0192-6
- 「月刊 エアライン 2004年7月号」出版社:イカロス出版、雑誌:02043-07
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