「マロウドインターナショナル成田」は成田空港 A滑走路(R/W16R)にほど近い場所にあるホテルだ。以前紹介したさくらの山公園とは滑走路を隔てて反対側(東側)に位置している。
一部の客室がA滑走路を向いている為、これらの客室から
北風運用時にはR/W34Lを離陸する長距離便を、南風運用時にはR/W16Rを離着陸する機体を撮影できる
このホテルでは飛行機を撮影する利用客の為に「ランウェイ16プラン」が用意されており、このプランを利用すると高層階滑走路側の部屋が確約される。2020年夏季には日帰り客向けに日中客室を貸し出すプランも設定された。
因みに写真家のルーク・オザワ氏は成田に遠征する際は必ずと言っていい程、同ホテルを利用するという。ホテルで開催される写真セミナーは毎年恒例のイベントとなっていた。しかし、2020年はCOVID-19パンデミックの影響でイベントは中止、ホテルも感染者の受け入れ施設として2020年9月16日から厚生労働省に貸し出されるようになった為、現在一般客の宿泊は出来ない状況となっている。
客室
ダブルルーム |
「ランウェイ16プラン」で選択できる客室はツインルームとダブルルームの二種類。部屋のサイズはシングルルームが21㎡、ツインルームが26㎡とビジネスホテル等では平均的な間取りとなっている。窓からはA滑走路やさくらの山公園、眼下には空港へ向かう京成本線を見ることが出来る。
客室からの風景 |
客室から眺めるさくらの山公園 |
撮影の手引き
飛行機の撮影には非常に好立地な同ホテルであるが、窓が換気の為の僅かな隙間しか開かない為、ガラス越しに撮影する事となる。その為、ガラスの反射には十分気を付ける必要がある。ガラスの反射を抑えるには後述の「忍者レフ」等を使うと便利だ。
1. R/W16R 離陸
誘導路のタキシングから滑走路へのラインアップ、離陸までの一連の流れを撮影出来る
2. R/W16R 着陸
撮影地点が滑走路の端に近い為、滑走路への接地は残念ながら撮影出来ない。その為、ファイナルアプローチに入っている機体を流し撮りで撮影する方法が効果的だ
3. 夜景撮影
日没後から夜間にかけての撮影はISO感度を高めたりシャッタースピードを遅くする必要がある。その為、滑走路へラインアップする前後で停止するタイミングがシャッターチャンスとなる。筆者は窓ガラスの反射を防止する為に「忍者レフ」、手振れを防止の為に「三脚」を利用した。
撮影時は室内の明かりを落としている |
忍者レフはよしみカメラが発売しているドーナツ型のレフ版で、黒い面を表に向けて利用するとガラスの反射を低減できる。ショーケースに入った展示物や飛行機の機窓撮影に便利な撮影アイテムだ。
機体の上下で点滅する衝突防止灯は夜間撮影時のアクセントとなる |
ここで撮れる作品
デルタ航空 B777-200「The Spirit of ATLANTA」 |
シンガポール航空 B777-300ER スターアライアンス塗装 |
NCA B747-400F JA08KZ ※2018年8月抹消済 |
SAS A340-300 OY-KBI |
ANA B787-9 JA873A R2-D2塗装 |
キャビンライトが点灯しているとまた印象が変わる |
空港の夜景を眺めながらのディナー
ホテル最上階にある2つのレストランからは空港を眺めながら食事を取ることが出来る。ビュッフェスタイルの「ルミエール」からはA滑走路を、フレンチ&中華料理を頂ける「摩亜魯王洞」からは貨物ターミナルを眺めることが出来る。
まとめ
- 午前順光
- 焦点距離:300mm前後
- 客室内にトイレ・バスあり
- 大浴場あり
- 一階にコンビニあり
アクセス
無料駐車場あり
空港からの無料シャトルバスあり
あとがき
新年明けましておめでとうございます。今年も当ブログをよろしくお願い致します。
新年最初の記事は成田空港のマロウドインターナショナル成田を取り上げさせて頂きました。冒頭お伝えしたように同ホテルは現在COVID-19陽性者の隔離施設として貸し出されている為、一般の客は入ることが出来ません。ホテルの従業員や中で作業をされている方々におかれましては大変な時かと存じ上げますが、一刻も早い日常の復帰を祈っております。
次回投稿予定日
2021年1月8日 (金)
公式ホームページ
参考文献
- 「全国空港ウォッチングガイド」出版社:イカロス出版、ISBN978-4-8022-0192-6
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