2020年2月14日金曜日

ANA B777-300ER 国際線 新機材 プレミアムエコノミークラス


ロンドン-羽田間のフライトでANAを利用した際に、BidMyPriceと呼ばれる入札タイプのシートアップグレード制度を利用してANAの新プレミアムエコノミークラスに搭乗したので、今回は新シートと入札制度について紹介する。

BidMyPriceとは


BidMyPriceは2017年4月17日からANAが導入した入札式のシートアップグレードサービスだ。対象者には出発の約1週間前に「BidMyPrice@bid.ana.co.jp」から入札参加案内のメールが届く。メールに添付してあるURLから入札価格を設定し、入札成功時に料金を支払うクレジットカードを登録すると入札完了となる。因みに筆者利用時はロンドン-羽田線において¥20,000-¥50,000間で入札をする事ができた。入札の参加と価格の変更は搭乗時間の48時間前まで可能だ。

対象路線:ANAが運行する日本発着のアメリカ・カナダ・ヨーロッパ・オーストラリア・シンガポール・マレーシア・タイ・インドネシア路線
アップグレード内容:エコノミークラス→プレミアムエコノミークラスのみ(2020年1月時点)
対象者:ANAから直接購入した有償航空券保持者 (旅行代理店等で航空券を購入した場合は対象外)

空港でのチェックイン



ヒースロー空港の場合、エコノミークラスとそれ以外の上級クラスではチェックインカウンターの場所が大きく異なっている。エコノミークラスの場合、シンガポール航空やアシアナ航空等と共同のチェックインカウンターを利用する。上級クラスはANAのチェックインカウンターを利用できる。

預かり手荷物



プレミアムエコノミークラスは預け手荷物の重量や個数制限はエコノミークラスと同じだが、空港でのチェックイン時に「Priority」タグを付けてくれる。このタグが付いている荷物は到着時、優先的に荷物レーンに流してくれる。因みに「Priority」タグは座席の種類によって区別がある訳では無いので、ファーストクラスだと1番先に荷物がレーンに流れて来ると言う訳では無い。

空港ラウンジサービス



対象の空港において、空港ラウンジサービスを利用する事ができる。基本的にビジネスクラスと同じラウンジが指定されている。

ヒースロー空港ラウンジ解説はこちら

搭乗開始



残念ながらプレミアムエコノミークラスにおいて優先搭乗サービスは行なっていない。しかし、座席数が限られている為、頭上の手荷物収納棚が既に埋まっていた等のトラブルの可能性は低いと思われる。順って搭乗開始時刻までラウンジでゆっくり過ごすのがおすすめだ。

シート概要



シート配列:2-4-2の1列8席
シートピッチ:38インチ
シート幅:19.3インチ
シートメーカ:ZIM (ドイツ)
シートモニタ:15.6インチ タッチパネル式液晶モニタ

ヘッドレスト


ヘッドレストはエコノミークラスと同様、上下に移動可能な6-Wayタイプとなっており、左右が変形する事で頭部のホールド感を高めている。

シートモニタ



シートに着席したらシートモニターの大きさに驚愕するだろう。シートモニターはプレミアムエコノミークラスにおいて世界最大の15.6インチ タッチパネル式液晶モニタ。

読書灯



オーバーヘッドビンに搭載されている読書灯の他にシートにも読書灯が搭載されている。点灯操作は読書灯に付いているボタンによって行う。ボタンを押すごとに光量弱→光量中→光量強→消灯の順で変更できる。

リクライニング機構、コントローラ、オーディオプラグ



リクライニング機構は油圧アクチュエーターを使用しており、背ずりとレッグレストを操作する事ができる。オーディオや照明などの操作に使用するマルチコントローラーはセンターアームレストに収納されている。オーディオプラグはエコノミークラスとは異なり、2つの端子を使用するデュアルタイプ。

テーブル



テーブルはビジネスクラス等に見られるアームレストに収納する回転式テーブルを採用している。これは通路側に面していない座席に座っている乗客が化粧室に行き易くする為だ。因みに、テーブルの機構はアルミ材を切削加工している事が背面の加工痕から推察できる。これはエコノミークラスと違い、生産ロット数が少ない為と考えられる。

コンセント、USB


充電用のコンセントとUSB端子はセンターアームレストの下方にある。機内が暗く見つけづらいが、エコノミークラスと同様にマルチタイプのコンセントとUSB端子が各席に1個ずつ配置している。

ドリンクホルダ



ドリンクホルダーが前席のセンターアームレスト背面にも設置されている。机を畳みたい時や手元に置く事で溢してしまうリスクを回避する際に重宝する。ただし、離着陸及び地上滑走時は使用出来ないので注意が必要だ。

アメニティ



エコノミークラスで提供される毛布や枕と言ったアメニティーの他に、スリッパや歯ブラシなどを提供している。スリッパは持ち帰り自由となっている。

食事サービス


おつまみ
食事(1回目)
食事(到着前)

機内食及びドリンクのサービスはエコノミークラスと同じだ。
エコノミークラスのサービスについてはこちら

塩キャラメルのチョコレートケーキ

しかし、1回目の食事終了時と到着前の食事提供前の間はビジネスクラスで提供しているデザートと飲み物をいただく事ができる。1回目の食事が終わった後にCAが巡回し注文を行う。

あとがき


今回は初めて入札アップグレード制度を利用してみたが、分かりやすい上にお得に上級座席を利用出来るので、今後はビジネスクラス等でも利用ができる様になれば尚良いと感じた。この入札制度はカナダのPlusgrade社が提供しているサービスなのでANA以外にもルフトハンザ航空やアリタリア航空など世界48の航空会社が実施している。閑散期は最低入札価格でも当選するチャンスが高いので、もし機会が有れば宝くじ感覚で参加してみては如何だろうか。


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