2020年5月1日金曜日

世界旅紀行 イタリア Verona ヴェローナ


ロミオとジュリエットの舞台として有名な古都ヴェローナは北部イタリアの交通の要所だ。この町を通る鉄路は東西南北に伸びており、北はオーストリアの首都ウィーンやドイツ南部の都市ミュンヘン、東は水の都ヴェネツィア、西はファッションとビジネスの街ミラノ、南は工業都市ボローニャへと通じている。

イタリア編 第2回 フィレンツェはここをクリック

アクセス



交通の要所であるが故、イタリアを走る高速列車などの都市間交通だけでなくオーストリアから来るRailjetを始めとする国際列車が行き来している。その為、中央駅であるポルタ・ヌオーヴァ駅では機関車の入れ替え作業が今でも日常的にみる事ができる。

と言うのもこの駅のホームは東西にしか伸びていなくループ線等の列車の向きを変える設備が無い為、この駅を経由して南北を行き来する場合、制御客車を連結していない客車列車だと如何しても機関車の入れ替え作業が必要となる。

ドイツ南部の都市ミュンヘンから到着したユーロシティ
機関車を付け替え南(ボローニャ)へと向かう


ヴェローナの歩き方



中央駅から旧市街までは徒歩で20分程かかる為、駅前広場から路線バスの利用が便利だ。駅前広場には多言語対応の自動発券機があり、車内購入よりも安くバスの切符を手に入れる事ができる。

町の中心はアルプス山脈から流れるアディジェ川がS字型に大きく蛇行して流れている。

ヴェローナの見どころ


1. アレーナ



古代ローマ時代、世界各地に造られた円形闘技場の中でも紀元1世紀に造られたヴェローナのアレーナは殆ど完全な状態を維持している。1万8000人を収容できるこの競技場では夏季に野外オペラ祭が行わている。




2. マッツィーニ通り



アレーナから北東に伸びるマッツィーニ通りはカラフルな外観の土産物や衣料品店が軒を連ねている。400m程石畳の道を歩くと町の中心であるエルベ広場に到着する。

3. エルベ広場



市内中心部に位置するエルベ広場は果物や野菜を扱う市場が広がっている。ここでは古代ローマ時代に市民が裁判や集会を行っていた。広場中心部にある噴水は「ヴェローナのマドンナ」と呼ばれ、1368年に彫刻家のBonino da Campioneによって作られた。


4. シニョーリ広場



シニョーリ広場はイタリアを代表する哲学者であるダンテ・アリギエーリの像を囲むように市庁舎やヴェネツィア共和国支配時に総督が住んでいた官邸などが建っている。12世紀に市庁舎として建てられたラジョーネ宮から聳え立つランベルティの塔は入場料を支払う事で登る事ができる。



5. サン・ピエトロ城跡



ヴェローナ北西部に位置するサン・ピエトロ城からはヴェローナの街を見下ろす事ができる。アクセス方法は麓を流れるアディジェ川にかかるピエトラ橋付近からケーブルカー若しくは徒歩で登る方法と車で一般道からアクセスする方法がある。

ピエトラ橋
ピエトラ橋とドゥオーモ


6. カステルヴェッキオとスカリジェロ橋



旧市街地の北側、アディジェ川が蛇行している頂点にかつてヴェローナを収めていたスカラ家の城がある。因みにカステルヴェッキオとは古城の意味でこの城の固有名詞では無い。また、城から伸びるスカリジェロ橋は先の大戦で退却するドイツ軍によって爆破されたが、戦後再建された。


あとがき



今回取り上げたヴェローナは市街地の中央を川が流れている事などから、小さなフィレンツェとも呼ばれる事がある。比較的小さな街なので、半日もあれば主要な観光地を廻ることが出来るだろう。次回は世界的に有名な水の都を目指す。


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